トーレ・グロリエス(トーレ・アグバール)とバルセロナパビリオンへ。勝手に世界3大坐薬ビルに認定

この記事は…

実体験であることを保証します!

連載「夏のカタルーニャ・バルセロナ旅行記」の記事です。(9/24)

約 6 分で読めます。( 3294 文字)

はじめに

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バルセロナ観光1日目。「サン・パウ病院」の後は現代建築タイムです。バルセロナには少ない高層ビルの1つ、トーレ・グロリエス(グロリエスタワー)に向かいます。こちらはフランスの建築家、ジャン・ヌーヴェルの作品です。その後はモダニズム建築の始祖とも言えるミース・ファンデル・ローエのバルセロナパビリオンへ。そして夜はピンチョスで乾杯!
目次

バルセロナに数少ない現代的な高層ビル、トーレ・グロリエス

かつての名前はトーレ・アグバル

バルセロナに行ったら、ぜひ訪れたいと思っていた「トーレ・グロリエス」に向かいます。この建物は、バルセロナの中心地から少し離れた場所にあります。

サグラダ・ファミリアから見える(ピンボケ写真)

このビルはかつて「トーレ・アグバル」という名前でした。アグバルはバルセロナの水道供給を担う民間会社「アグアス・デ・バルセロナ」の略称です。つまり「トーレ・アグバル」は日本で言えば「東電タワー」(実際には存在しませんが)のような名前に相当します。

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カタルーニャ地域はかつてから水道供給が民間会社によって実施されていたそうです。

なお、アグバルグループは現在、フランスの水事業を手掛ける企業スエズの傘下にあります。また、このビルは2017年からマドリッドの不動産会社であるMerlin Propertiesに所有されており、ビルの名称から「アグバル」は外されています。

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ビルの目の前には「グロリエス公園」があるピヨ。観光地から少し離れているけど、セルダの拡張都市計画(現在の碁盤の目のような街並みを作り上げた計画)では、この広場がバルセロナの街の中心となり、大きな道路が交差する要所として設計されていたピヨ。

世界3大坐薬ビルの1つ(大嘘)

トーレ・グロリエスは、144mの高さを誇り、遠くからでもひときわ目立つビルです。設計を担当したのは、フランスの著名な建築家ジャン・ヌーヴェル。彼はアラブ世界研究所をはじめ、ガラスを巧みに使用した建築で広く知られています。

このビルのデザインには、3つの主なルーツがあると言われています。1つ目は、ガウディが愛したカタルーニャ地方の神聖な地、モンセラ山にある奇岩。2つ目は、ガウディがデザインしたものの、実現しなかったニューヨークのホテル「ホテル・アトラクション(リンク先はWikipedia)」。3つ目は、水道会社にふさわしい、水が噴き上がる様子を表現しています。

とは言え、このビルの形は本当に特徴的ですよね。坐薬に見えたりしませんか? 見えない?

本日より、トーレ・グロリエスはTIKIKITI.JPによって世界3大坐薬ビルの1つに認定します。3大?? あとの2つは何処のビルだって? まずひとつは日本の新宿にあるコクーンタワーです。

もうひとつは、ロンドンにある「30セント・メリー・アクス」です。

Photo by Pexels from Freerange Stock

このビルは「ガーキン(Gherkin/キュウリ)」という愛称でも知られていますが、勝手に世界3大坐薬ビルに認定させていただきます!

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世界3大坐薬ビルを受賞したビルさん、おめでとうピヨ

展望台に行く前にデザイン博物館のカフェで巨大源氏パイを食べる

トーレ・グロリエスの展望台に行く前に、近くのデザイン博物館のカフェで休憩します。この博物館の形もとてもユニークですね。

カフェは美術館の1階にあります。ホットのエスプレッソを氷の入ったグラスに注ぐ「カフェコンイエロ(Cafe con hielo)」を楽しみました。そして、巨大な源氏パイのような形の「パルメラ(Palmera)」もいただきました。

このパイ、とにかくデカい!

美術館のカフェは空いていて、快適でした。

カフェで休憩した後はいよいよ「トーレ・グロリエス」の展望台へ行きます。

タワーの展望台へ

不思議なファサード

トーレ・グロリエスの見た目は、さまざまな色が混ざり合って美しい外観をしています。この外観はどのように作られているのでしょうか。

近づくと、建物は外装とガラスの2層で構成されているのが分かります。

外装のガラスは動くのでしょうか?動いている様子は見ていないので、実際のところはわかりませんが、このガラスが建物の特徴的な色彩を作り出しているようです。

この部分の外壁は赤いですが、場所によっては青や緑の色合いも見られます。

地下から展示が始まる

展望台の入り口に入ると、まず地下に降ります。地下で荷物検査を受けた後、最初の展示室に案内されます。最初の展示室は暗く、バルセロナの環境に関する展示が行われています。

ちなみに展望台にはほとんど人がおらず、人気のない施設のようです(笑)

地下の環境に関する展示の見学を終えると、エレベーターに乗って展望台へ上がります。エレベーターの天井は透明で、筒の部分が丸見えになっているユニークなデザインでした。

バルセロナを上から眺める

展望台からはバルセロナの街並みが一望でき、壮大な景色を楽しめます。バルセロナの街並みは、茶色い建物が多いように感じます。

サグラダ・ファミリアを上から眺めることができます。中央にそびえているのがイエスの塔です。イエスの塔は、2026年に完成予定です。イエスの塔の周りにある4つの塔(羽のある白い彫刻が先端にある塔)は福音史家の塔です。これらは2023年に完成しました。

海側を見ると、Wバルセロナが見えます。泊まってみたかったのですが、予算の都合に加え、少し街から離れていることがネックとなり、今回は見送ることにしました。

展望台を一周して、乗ってきたエレベーターに乗り、再び下へ降ります。

お土産屋さんに寄ってポストカードを購入してから、トーレ・グロリエスを後にしました。

現代建築が好きな人でないとトーレ・グロリエスに来ることはあまりないかもしれませんが、展望台の景色はとても美しかったので、時間に余裕があれば、ぜひ訪れてみることをおすすめします。

ミース・ファン・デル・ローエ記念館(バルセロナ・パビリオン)へ

公園の端にひっそりと

トーレ・グロリエスの後は地下鉄に乗って、ミース・ファン・デル・ローエ記念館へ行きます。日本ではバルセロナ・パビリオンという名前で有名です。

ガラスと石で作られた建築は、まるで風景に溶け込んでいるようで、チケットブースもなく、椅子に座っていた係員の方から直接入場券を買いました。

垂直と水平の世界

この建物は、2度目のバルセロナ万博(1929年/昭和4年)での、ドイツのパビリオンでした。一度は取り壊されていますが、1986年に復元されました。

古典主義様式のカタルーニャ美術館や、ガウディやドメネクに代表されるモデルニスモ建築とは対照的な、モダニズム建築として作られています。バルセロナの人々にとっては非常に衝撃的なものだったのではないでしょうか。

建物には一切の扉がなく、外と内の空間が一体となっています。そこに置かれているのは、有名なバルセロナチェアです。国王と王妃が座るために、二脚が用意されているそうです。

もちろん、バルセロナチェアもミース・ファン・デル・ローエの作品です。もし購入するとなると147万円からになるので、思う存分座って楽しみましょう。

ガラスの向こうには水盤があり、その上に彫刻が飾られています。彫刻はゲオルク・コルベの作品です。

典型的な柱はなく、水平の板で支えられている、まさにシンプルさを極めた建物ですね。

こちらは建物を反対側から見たところです。こちら側からは水盤が全く見えないので、中に入ると、視界が開けて水盤が見える形になっているため、こちら側から入ると驚きがあってより楽しめたのかもしれません。

奥にはお土産屋さんが入っている部屋があります。トイレが近い人間なので、こういうときはいつも心配してしまうのですが、この建物にトイレは一体あるのでしょうか。従業員の方はどこのトイレを使うのか、など余計な心配をしてしまいました。(笑)

世界的なモダニズム建築の傑作ともいえるミース・ファン・デル・ローエ記念館に来られたので、聖地巡礼のような気持ちになりました。本当にバルセロナに来られてよかったです。

丘の上にカタルーニャ美術館

ミース・ファン・デル・ローエ記念館があるのは、バルセロナ万博の会場となったモンジュイックの丘です。モンジュイックの丘の上には、バルセロナ万博のメイン会場だった建物があります。現在はカタルーニャ美術館になっています。

時間が遅かったため、カタルーニャ美術館は既に閉まっており、入ることはできませんでしたが、素晴らしい景色を眺めることができました。

ここから見える噴水がバルセロナ観光の人気スポットの一つ、マジカ噴水なのですが、この日は休止中でした。

闘牛場ショッピングモール

夕食を食べるために別の場所へ移動します。

地下鉄に乗る前に見えたこの大きな建物は、かつては闘牛場でしたが、現在はショッピングセンターになっています。

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入る時間が無かったけど、次に訪れた際にはぜひ中に入ってみたいピヨ
fukuhomu
このあとは夕食を食べにピンチョス通りへ向かいます!

つづく…

この記事は連載です!

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