fukuhomu道中には個性豊かな噴水が点在しており、ただ歩くだけでも楽しめるルートです。この記事では、実際に歩いて巡った噴水や街の様子を、体験ベースで紹介していきます。
ボルゲーゼ公園を歩く
変な形の木
ボルゲーゼ美術館で全身に芸術を浴びた後は、外を散歩します。ボルゲーゼ美術館はボルゲーゼ家の別荘であり、その別荘は広大なボルゲーゼ公園の中に位置しています。この公園は、もともとボルゲーゼ家の庭園として造られたものだそうです。
現在では庭園がさらに拡張・整備され、自由に立ち入ることができる公園となっており、ローマ市民の憩いの場になっています。公園とはいえやはりここは異国で、生えている木々も日本では見慣れない不思議な形をしています。


子ども用の遊具がある一方で、白い胸像が数多く並んでいたりと、どこか不思議な雰囲気も感じられました。


物語に出てきそうな廃墟…
公園内はかなり広いため、レンタサイクルで楽しむ人も多く見られました。レンタサイクルの拠点にある建物は、今にも崩れそうな雰囲気でしたが…(笑)


公園は高台に位置しているため、街を見下ろす景色も素晴らしかったです。


美しい景色とともに写真に写っているのは、「エンリコ・カイローリとジョヴァンニ・カイローリの像(Statua Enrico e Giovanni Cairoli)」です。イタリア統一のために戦った兄弟の像です。
ボルゲーゼ公園の端まで行くと、「ヴィラ・メディチ(Villa Medici)」という建物があります。


名前の通り、メディチ家の別荘として建てられたものです。このあたり一帯は見晴らしが良く、かつては貴族の土地だったそうです。
いつの時代も、金持ちはやはり高台に住む……。現在、このヴィラ・メディチはフランスが所有し、芸術教育の拠点として利用されています。
スペイン広場に到着
散歩はまだまだ続きます。そのまま歩いていくと、ローマ有数の観光地である「スペイン広場」に辿り着きます。かつてスペイン大使館があったことから、この名前が付けられています。


かなりシンプルな由来だなと思いましたが、スペイン坂がある都市に住んでいる身としては何も言えませんね(笑)
スペイン広場は大きな階段が特徴的ですが、その上に建つのはフランス王の支援によって建てられたトリニタ・デイ・モンティ教会(Trinità dei Monti)です。


ローマの噴水を巡る
みんなが飲みまくっていた噴水
スペイン広場の中心には、「バルカッチャの噴水(Fontana della Barcaccia)」があります。バルカッチャとは古い小舟という意味で、沈みかけた船の姿をモチーフにしたデザインになっています。


なぜ沈む船というユニークな題材が選ばれたのか不思議に思いますが、これにも理由があります。この場所は地盤が低く、近くを流れるテヴェレ川が氾濫した際に、舟がここまで流れ着いて取り残されたという逸話が元になっているそうです。
また、土地が低いため水圧が弱く、水を高く噴き上げることが難しかったという技術的な背景もあったとされています。
この噴水を手掛けたのは、ローマを代表する景観を数多く生み出したベルニーニです。手の届く位置に水が流れているため、多くの人がそこから水を飲んでいましたw
全身タイツみたいな「バブイーノの噴水」
ローマには街中に噴水が点在しているので、ここからは噴水巡りを始めます。先ほどのバルカッチャの噴水から歩いて行ける場所に、「バブイーノの噴水(Fontana del Babuino)」があります。


バブイーノとはヒヒのことで、市民がその見た目の醜さからそう呼び始めたのが由来だそうです。像自体は古代ローマのものが使われています。
胴体だけがまるで全身タイツを着ているかのような不思議な姿をしており、見つけた時には思わず笑ってしまいました……
芸術家たちの噴水
こちらもバブイーノの噴水から歩いて行ける場所にある噴水で、「芸術家たちの噴水(Fontana degli Artisti)」です。


この噴水は1950年に造られた比較的新しいものです。口から水が出ているタイプの噴水が好きなので、これは好みのタイプなのですが、もう少し水の勢いが強ければさらに良いのになと思ってしまいました(笑)
デザインは芸術家たちが使う道具をモチーフにしており、絵を立てかけるイーゼルや椅子、筆が入ったバケツなどが表現されています。
トリトーネの噴水と蜂の噴水
宿泊しているホテルの方角へ戻ってきました。バルベリーニ広場の中心にあるのが、「トリトーネの噴水(Fontana del Tritone)」です。作者は再びベルニーニです。


美しい体を持つトリトンは、海の神ポセイドンの息子とされています。そのトリトンの足元にはイルカがあしらわれており、全体として非常に美しい噴水です。
よく見ると3匹の蜂が彫られていることが分かりますが、これはローマの有力貴族の1つである「バルベリーニ家」の紋章です。いわばこの噴水に付けられたシンボルのようなもので、他の噴水でも見つけることができます。
トリトーネの噴水のすぐ近くには、「蜂の噴水(Fontana delle Api)」があります。


この蜂のモチーフも、バルベリーニ家の紋章に由来しています。貝殻と蜂という組み合わせは一見すると不思議に感じますが、噴水を造らせたスポンサーがバルベリーニ家であることを考えると、蜂が取り入れられているのも納得です。
やはりここはローマ、噴水にも歴史が深く刻まれていますね…!



つづく…

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