fukuhomu世界史の教科書で何度も見てきた場所ですが、実際に現地に立ってみると、その規模や構造に圧倒されると同時に、現代にも通じる建築の考え方や歴史の積み重なりを強く感じます。
本記事では、コロッセオの外観や内部を巡りながら見えてきた見どころや気づき、「アリーナ」という言葉の語源まで、実際に訪れて感じたことを中心に紹介します。
コロッセオへの行き方
驚きの駅前立地!
ローマ観光4日目。この日はコロッセオからスタートです。コロッセオへは地下鉄B線またはC線で行くことができます。この訪問時はC線の駅がまだ開業していなかったため、B線を利用しました。


後からC線の駅の様子を動画で見たのですが、まるで博物館のような素晴らしい空間になっていて、今行ける人が少し羨ましいです!
地下鉄の出口を出ると、目の前に広がるのは圧倒的な存在感のコロッセオ。


外に出た瞬間、思わず足が止まり、声が出てしまうほどの迫力です。
ただし、この周辺は非常に人が多く、観光客を狙ったトラブルも多いエリアです。十分に注意しながら観光を楽しみましょう。
コロッセオを外から眺めて歴史を考える
コロッセオは予約必須!
コロッセオの見学には事前予約が必要です。予約は、公式と紛らわしい非公式サイトに入ってしまうと、割高な代理店チケットを買う羽目になるので公式サイトがおすすめです。
広場から周囲を眺めて歴史を知る
予約は入場時間が決まっているため、それまでは外側からコロッセオを楽しむことにしました。コロッセオは紀元1世紀に建てられた建造物で、剣闘士の戦いを見せるための施設でした。404年に剣闘士競技が禁止された後も、6世紀前半までは動物を使ったショーなどが行われていたそうです。


しかしその後は、建物の一部が他の建築の材料として再利用されるようになり、少しずつ失われていきました。そのため、現在でも人為的に壊された痕跡を見ることができます。さらに1349年の地震によって大きく崩壊した部分もありますが、そうした箇所もあえて復元されていません。
時代とともに姿を変えてきた過程そのものを含めて「遺跡」なのだ、という考え方なのかなと勝手に受け取ったのですが、いかがでしょうか? 都合良い?
よって、もともとのコロッセオと比べると、外側が崩壊しているため、現在は少し小さくなっています。今見えている大部分の外壁は本来の最外壁ではなく、さらにその外側に本来の外壁が存在していたということです。
それがよく分かるのが、この視点からの眺めです。


コロッセオといえば、水の紙パックのイラストにも描かれているような、あの斜めにえぐれたラインが印象的ですが、あれも本来のデザインではありません。


長い年月の中で崩壊や再利用が繰り返され、結果として生まれた姿なのです。
コンスタンティヌスの凱旋門
コロッセオの外周を歩いていると、ひときわ大きな門が目に入ります。それが「コンスタンティヌスの凱旋門」です。


コンスタンティヌスはローマ帝国の皇帝の一人で、内戦を勝ち抜き、最終的に帝国を統一した人物です。この凱旋門は315年に建てられ、彼の勝利を記念するものとなっています。
また、コンスタンティヌスの時代にはキリスト教が公認され、ローマ帝国はキリスト教国家へと大きく舵を切っていきました。現代のヨーロッパへとつながる、歴史の転換点を築いた皇帝ともいえます。
フレンドリーおじさんに注意!
付近を歩いていると、突然フレンドリーなおじさんが「コリアン?」と声をかけてきました。まあ、この時点でオチはお察しだと思いますが…(笑)
日本人だと伝えると、有名な日本人サッカー選手の名前を次々と挙げ、大阪に友達がいるなどと話しかけてきます。ほんの少し会話に付き合っていたのですが、ふいに手首に通すようにミサンガを差し出してきたので、その場を離れましたw
おそらくミサンガを付けたら、そのままお金を請求される流れだったのでしょう。話している間、どのタイミングでそれを出そうかずっと狙っていたのかと思うと、なかなか恐ろしいものがあります。
それではコロッセオの中へ
トイレは最初に
そんなプチ事件もありつつ、予約の時間になったのでコロッセオの中へ入っていきます。


入ってすぐの場所にトイレがあるので、ここで済ませておくのがおすすめです。トイレは基本的にここしかありません。
なお、清潔度は下の上といったところですが…
美しくて合理的な空間に圧倒される
中に入ると、その規模の大きさに圧倒されます。しかし一方で、どこか既視感があるのも事実です。


というのも、現在私たちが利用しているドーム球場などの構造は、基本的にこのコロッセオと大きく変わらないからです。1世紀の時点ですでにこうした構造が確立されていたと考えると、建築の世界は案外この頃から大きくは変わっていないのかもしれません。


柱に目を向けると、たくさんの穴が開いているのが確認できます。これは鉄でできた留め具を外した跡です。


ただ、留め具を外してしまっても建物の強度として問題ないのでしょうか? いろいろ調べてみたのですが、明確な答えにたどり着くことはできませんでした。
地下がすごい!(地下には入れなかったけど)
アリーナにあたる部分は床がなくなっており、地下構造がむき出しになっています。


中に入ることもできますが別料金のチケットが必要で、すでに予約が満杯だったため、今回は上から眺めるだけとなりました。


一見すると迷路のように見えますが、地下には細い通路が張り巡らされており、見せ物に使われた動物の檻や、剣闘士の控え室などが配置されていたそうです。
また、舞台には地下からそのまま登場できる仕組みがあり、人力で動かすエレベーターのような装置が使われていたといわれています。奈落から演者がせり上がってくる演出の原型が、すでにこの時代に存在していたというのは驚きです。


なお、「アリーナ」という言葉は現在でも使われていますが、その語源はラテン語で「砂」を意味する「harena(ハレーナ)」です。かつてこの場所には木の床が張られ、その上に砂が敷かれていました。


古代ローマと現代の私たちの世界は、やはり大きくは変わっていないのかもしれませんw
マクセンティウスのバシリカ
コロッセオ周辺は古代ローマの遺跡が数多く残っており、少し目を向けるだけでも至るところに遺構を見つけることができます。
外壁が崩れ、半分だけが残った巨大な空間が印象的なのが「マクセンティウスのバシリカ(バジリカ・ディ・マッセンツィオ/Basilica di Massenzio)」です。


「バシリカ」と聞くと教会を思い浮かべがちですが、もともとは宗教施設ではなく、市民が集まるホールのような公共建築でした。
やはりコロッセオ、すごかった
世界史の教科書で見ていた、遠い存在だったコロッセオ。実際に現地に来てみると、知らなかったことがたくさんあり、想像以上に楽しむことができました。


なお、夏のローマは本当に暑いので、これから訪れる方は万全の熱中症対策をして臨んでください…!



つづく…

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