



大阪・関西万博(EXPO 2025)開幕!
予約システムへの苦情いろいろ
大阪・関西万博にはもう行かれましたか? 開幕までは誰も行かないだろうとか、大屋根リングは来場者に何の利益ももたらさない世紀の無駄遣いだとか揶揄されていましたが、蓋を開けてみれば…ここでこれ以上言う必要はありませんね。(私は最初からずっと信じてましたよ!!!(笑))
さて、今回記事にするのは予約システムの話です。予約システムについては、既にいろいろな意見がSNSで活発に出ていますね。
- そもそも混雑で予約サイトに入れない!
- 複数枚のチケットがある場合はいちいち指定しないといけない
- 検索結果の絞り込みができず、予約できないものも表示される
- △表示で予約できるように見えるのに、いざ開くと予約できない
- 検索し直しになるとまたアラブ首長国連邦から順番に表示される…
などなど、言い出したらきりがないレベルで苦情が出ているようです。
並ばない万博とは、何だったのか
そもそも今回の万博、誰が言ったのかわかりませんが「並ばない万博」という言葉が先行していたものですから、その言葉からすると大きく期待外れであり、「並ばない」以前にそもそも予約がしにくい、またはできない、結局現地のパビリオンはほとんど並んで入る…といった状態です。
某ディズニーパークの長年の経験により洗練された体験に慣れている来場者としては、この不可解なルールに我々自身が合わせないとならない…というハードルが高い現象が起こっているわけです。(しかし、ディズニーパークの「上級者」たちはそのあたりのルールを読み取ることが得意な傾向にあり、早々に理解しているようにもまた見受けられます)
欲しかったのは1つで完結する「万博スーパーアプリ」?
本来、我々が期待していたのは、1つのアプリでチケット・全てのパビリオンの予約・交通機関の予約・当日のガイドマップ閲覧ができる「万博におけるスーパーアプリ」の到来だったと思います。
しかし、これも残念ながら期待とは異なり、アプリは機能ごとに分割され、売りだったパーソナルエージェントアプリも、なぜか都度ログインしないといけないネット銀行並みの高度なセキュリティだったり、予約は結局ウェブサイトに遷移するという、どこをとっても中途半端な出来になってしまいました。
唯一良かったのは、「万博ID」による統合IDの実現でしょうか。
これは大阪・関西万博における大きな失敗と捉え、今後に向けてどうすればこうならなかったのか…を考えるきっかけにしてもらいたいものです。(立場をわきまえずに偉そうに言う)
予約システムの「時間帯」表示が分かりにくい問題
各パビリオンで創意工夫した「時間帯」
さて、本題は予約システムにおいて私が思う、上記以外の問題点です。あわよくば、閉幕までの間に対策してほしい内容でもあります。
それは、予約サイトにおける「時間帯」の定義が各パビリオンでバラバラであることです。
1つでも多くのパビリオンを巡りたい私のような欲張りにとっては、パビリオンごとに時間帯の定義を変えられても覚えられないし、混乱する元なので本当に勘弁してほしいです。
そもそも、まずパビリオン体験において、どのような「時刻」が存在するのかを分解してみましょう。(体験は見学と同義と捉えてください)ざっくり、以下の4つが存在します。
① 受付開始時刻
② 受付終了時刻
③ 体験開始時刻
④ 体験終了時刻
図解するとこうです。パビリオンによっては、②と③の間に「入場開始時刻」があったりするかもしれませんが、ここでは割愛します。


ざっと考えるだけでも4種類の時刻がありますが、パビリオンの予約サイトでは2つしか表示できないという、実態と離れた仕様となっています。そのため、各パビリオンが工夫を凝らして、それぞれの定義で時刻を表示している状態です。
私が体験したパビリオンを例に説明します。
(例1)体験開始時刻と終了時刻を枠として設定し、受付開始時刻はパビリオン名に併記(予約サイトのみ)


NTT Pavilionは、予約サイトの時間帯を【体験開始~終了】で表示しています。そのため、体験開始時刻に予約者が揃うよう、パビリオン名の後ろに「※予約時間の15分前集合」と明記されています。
つまり、予約に表示されている時間帯の中に到着するのはNGということになります。(実際、そうするとどうなるのかはやっていないので分かりませんが…)
ただ、これで律儀に15分前に行くと、表示の5分前から中への案内が始まるため、炎天下の中で10分近く立って待たされることになります。日傘は貸してくれますが、予め定員が分かっているのだから、ベンチくらい用意してくれれば良いのにね…って思ってしまいます。
私は体験していませんが、予約サイトを見る限り、電力館もおそらくこのタイプです。
(例2)受付開始時刻と受付終了時刻を枠として設定


GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONは、予約サイトの時間帯を【受付開始~終了】で表示しています。ディズニーパークのファストパスの考え方とほぼ同じです。GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONは12分刻みで枠が設定されています。1回の定員が多いからこそなせる方法かもしれません。
デメリットとしては、体験終了時刻が予約の時間帯からは分からないことですね。予約サイトには、所要時間50分と明記されているので、そこから推測する必要があります。
私の実際の体験では、並び始めてから外に出るまでが42分だったので、ほぼ正確です。当日の状況によって前後する可能性もあると思うので、問題ないと思います。
住友館も同様です。しかし、GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONと違って1回の定員が少なく、1回ごとの間隔が長いため、受付開始時刻に行くとかなり待たされます。


14:15~14:35が受付時間だと、14:40まで中に入れません。パビリオンの中も歩いて回るタイプなのですが、立って並んでいるだけでパビリオン体験開始のときには既に疲労していましたw
こちらもNTT Pavilionと同じように待ち列は外で、ベンチもないので夏は倒れる人が出るのではないかと心配です。並んでいる間、ずっと繰り返し音声で「中にトイレがない」ということを流されて、せっかくパビリオンの出来は良いのにうんざりしてしまいました…。
予約サイトを見れば、確かに受付終了時刻の5分後から入場ということは書いてあります。しかし、わがままを言いますが、全てのパビリオンでそんなの見てられないよというのが正直な感想です。
だって、アプリにはこういうふうに表示されるのだから…。


この表示で、各パビリオンがさっき上で説明した4つの時刻のうち、どれをピックアップしているのかなんてわからないですよね。ユーザー体験としては本当に最悪です(笑)
(例3)体験開始時刻と終了時刻を枠として設定


パビリオンではなくショーですが、「アオと夜の虹のパレード(噴水ショー)」はショーの時間が枠として設定されています。選択時には会場がオープンする時間が書かれており、説明文には「30分前に来るように」と書かれています。
しかし、アプリでは開場時刻は書かれていません。もう分からんって。
このように、パビリオンやショーによって独自のルールで運用されているため、来場者はそれぞれのパビリオンの説明文をよく読んで対応していく必要があります。
改善に向けた案
システムの改修が現実的でないのであれば…
アプリやウェブサイトを修正するにしても、終わりが決まっている期間限定のイベントでそのための予算がどれほど準備されているのか…そもそも準備されていないのでは? という疑問もあり、叶う望みは薄いと思います。
しかし、今の仕様のままで行くとしても、少なくとも「ルールを合わせる」ことは可能なのではと考えるのですが、いかがでしょうか。合わせるとしたら、(例2)のガンダム方式を基本とし、(例3)のようなショーについては後から入場が可能なことを加味して、例外的に「受付開始時刻と体験終了時刻」にすれば良いと思います。


この方法にすると、パビリオン体験時間中にもかかわらず、他のパビリオンを重複して予約できてしまう可能性があります。できれば、画面に表示される「受付終了時刻」とは別に「体験終了時刻」を保持し、予約重複回避の判定をしてほしいところです。
ただ、システムの中身を見たわけではないので、仕組みは不明ですが…。
いかがでしょうか。万博を楽しんでいる来場者としての意見ですが、ぜひご検討をお願いしたいです…!



コメント